学園の取り組み

 成城学園では、年に一度、冬頃にスタインウェイピアノ演奏会を開催しています。このスタインウェイのピアノは旧制成城高等学校第1回卒業生である中村忠相(なかむら・ただすけ)さんが、成城学園の音楽教育が伸長するようにという願いを込めて、寄贈してくださったものです。平成2年2月22日にそのお披露目としてのコンサートが行われて以来、学園関係者だけでなく地域の方々にも開かれたイベントとして好評を博しています。

  • 【コラム】スタインウェイのピアノ

  • 【コラム】スタインウェイのピアノ

 スタインウェイという名前を聞くと、「あぁ、有名なピアノ」と思い出される方が多いのではないでしょうか。世界中のアーティストに愛されるピアノを生み出し、世界のトップブランドの地位に君臨し続けているスタインウェイ。ではスタインウェイはどのようにして生まれたのでしょうか。少しその歴史に触れてみたいと思います。
 スタインウェイは、1836年に、ドイツの家具職人ハインリッヒ・エンゲルハート・スタインヴェクが、自宅のキッチンで第1号のピアノを作ったのが始まりです。彼は10年間で482台のピアノを製作しました。その後アメリカへ渡り、名前をアメリカ流のヘンリー・エンゲルハート・スタインウェイと称して1853年に息子とともにニューヨークでスタインウェイ・アンド・サンズを設立しました。つまり、スタインウェイというのは、創業者の名前からきているのです。
 創業後、めざましい成長を遂げたスタインウェイは、1867年のパリ万国博覧会の公式報告書で称賛されるなど、ヨーロッパでも高く評価されるようになりました。そしてヨーロッパでの需要の高まりを満たすため、1880年にはハンブルクにも生産拠点が置かれました。その後戦争での混乱はあったものの、今もこの2拠点でピアノを生み出し続けています。販売網は、ニューヨーク・スタインウェイは北米、南米へ、ハンブルク・スタインウェイはヨーロッパに加えて、日本をはじめとするアジア地域へ、となっているため、日本ではハンブルク・スタインウェイが主流となっています。

【コラム】スタインウェイのピアノ

 では、成城学園にあるスタインウェイのピアノはニューヨーク・スタインウェイとハンブルク・スタインウェイどちらかというと・・・実は日本ではあまり見ることのできないニューヨーク・スタインウェイです。ピアノに刻まれた製造番号からすると、1988年に製造されたものと思われ、20年以上経った今でも、中学校の行事である合唱コンクールや学園音楽祭などで使用されています。
 寄贈してくださった中村さんの想いのとおり、成城学園の音楽教育の礎となり、その音色は全学で愛されています。使うたびに調律し、学園全体で大切に守られてきたスタインウェイの奏でる音を、ぜひ一度聴いてみてください。

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